恋×友情-side 翔-

5/20
前へ
/149ページ
次へ
俺、高野翔(たかのかける)。 一応進学校と呼ばれる高校の1年生だ。 さっきのは新藤梓(しんどうあずさ)。 肩を少し過ぎたナチュラルブラウンの細い髪に、色素の薄い肌。 スラリと伸びた長い手足に、屈託のない笑顔。 誰に聞いたって、きっとみんな綺麗と答えるほど、彼女は容姿端麗だ。 俺と梓は簡単に言うと幼なじみってやつ。 俺たちは同じマンションに住んでいて、俺の家は8階。梓の家は9階。 そして 梓の彼氏でもあり俺の親友でもある、里中由貴(さとなかよしき)の家は10階ってわけだ。 そりゃあ家がこんなにも近所で歳も同じとくれば、仲良くなるのは自然の流れってもん。 何だかんだで3人でいつも一緒にいた。 小学生のときはそれが当たり前で、きっとこの先もずっとずっと3人なんだと思ってた。
/149ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1776人が本棚に入れています
本棚に追加