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二○一○年七月二十五日。  光アイト【ヒカリ アイト】は家に引きこもって一年と四ヶ月目が過ぎようとしていた。  アイトは、日本人とイギリス人のハーフで一応黒い瞳に黒髪だが立派なハーフだ。  そしてアイトは俗に言うニートだ。  趣味は漫画やアニメにゲームにネットと言う典型的なニートだ。  彼の知り合い百人にニートと言えば? と質問すればきっと百人が彼の名を上げるだろう。  もっとも、ニートの彼に百人も知り合いなんていないのだが。  さてと、語り手はそろそろ降りよう。  だが今からは主人公であるアイトがこれから起こる困難への奮闘を語ってくれるから安心してくれ。     ~~~~~~~~~ 「真理タァン!!」  俺こと光アイトは完璧なニートである。  そして俺の目の前にあるのはパソコンのディスプレイ。  別に俺は一人で話している訳じゃない。  ちゃんと画面の向こうにいる嫁の真理タンと話している。 『ドウカナサイマシタカ?』  真理タンは俺と話すことが出来る。  言わば人工頭脳を持ったネット内に存在する人間だ。  誰がなんと言おうとも、プログラムだなんて思わない。  ちなみに、この真理タンを作ったのはニートである俺だ。  名前の由来は高校の世界史の時間に古代エジプトの壁画で真理(しんり)の羽根を真理(まり)の羽根と勘違いしてしまい勝手に美少女天使の羽根と勘違いしたことが発端だ。  ちなみにこれの実技は学会で発表していない。  何故なら、社会に貢献したら敗北感を味わうからだ。
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