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会議を終了し、解散されると各々は聞き込みへと出掛けた。
そんな時に宗吾の携帯に被害者男性の勤める会社へと向かった者から電話が掛かってきた。
「ああ…そうか…。じゃあ、引き続き…」
電話を切るとのんびりとした足取りで湯飲みを片手にした丸山が来た。
「どうだった?そう…」
「被害者男性は業績もよくて、頼りにされている人間で恨みを買うような人物では無かったと上司は言っているようです。」
「そうか…。だが業績が良いならそれをよく思わない人間もいた筈だ。」
「ええ、なのでまだ少し会社の人間に聞き込みを続けるように言いました。」
「ああ。のり…被害者の奥さんにあったのだろう?…どうだった?」
自分のデスクの椅子に座った紀香に話を振った。
紀香はチラッと丸山を見て、
「うん…。」
と答えて丸山に背を向けた。
丸山は紀香の行動の真意を求めて宗吾を見た。
宗吾は肩をすくめて丸山に答えた。
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