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勢いよく、同時に2人は振り返った。
ズボンのポケットに両手を突っ込んで立つ宗吾がいた。
「た、高嶺さんっ…いつからそこにいたんですか?!」
背後に現れた宗吾に矢島は驚きを隠せない。
「人を化け物みたいに言うな、矢島。今だよ、今。…で、俺がなんだって?」
再び問いながら、宗吾は自販機に歩み寄り、何枚か硬貨を入れる。
「矢島さんが将来、一課の課長にして欲しいそうですよ?」
「ばっ…橘…」
何てことを言うんだ、と矢島が紀香の口を塞ごうとした。
「いいぞ。」
「え?」
「いいぞ、してやっても。」
自販機から買った物を取りだし、宗吾が言った。
「…ほん…とう…ですか?」
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