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とくに何の変哲もない極普通の公立高校。
そこに俺達五人はいた。
気の合うヤツらとバンドを組んで、放課後日が落ちる頃まで長い練習を積み重ねている。
「あ゛ぁっ、できない!」
そう叫びながら譜面を飛ばすのは、我がバンドのドラムの美涼である。
「散らかすなし」
そう言っておにぎりを食べながら譜面を拾い集めるのは、バンドのマネージャーの銀。
「おっおー…諦めんなよぉ」
松○修造になりきってバカ半分に人を応援しながら黒板に落書きを始め、歌い始めるのがボーカルのとん。
「もぅ、わかんねぇや」
そう言ってギターの弦を激しく擦って不快な音を出し始めるのがグァバ。
「………」
そんな光景をじっと見つめながら黙って練習してるのが、ベースの禊…つまり、俺だ。
黙って、とは言っても黙々と練習しているわけではない。
俺以外が全員女子なのでなかなか話づらいのが現状だ。
本当はあと女子一人、男子一人がいるのだが、二人ともバイトが忙しいので休みらしい。
そんな無防備な(?)俺達に、ハプニングが起こる。
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