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夏美「あれからの話…してもいい?」
健吾「…大丈夫です」
一つ目のリンゴを口に含んだら夏美さんが話を切り出した。
夏美「まず、みんなの話ね。…透はあんたをとても心配していたみたいよ。私にずっとあんたのことを聞いてきたもの。それであんたに頼られる存在になりたいらしいわ。…瑞也はただ一言。“失望した”って。…あの子は貴方を目標にしていたから…」
健吾「そう…ですか…」
始めて知ったみんなからの想い。
俺はみんなのこと考えていなかったのかもしれないな…
夏美「瑞也は今の貴方、つまり“誰かのために走る”というのは弱い。だから“自分のために走る”というのが強いっていう変な考えを持っちゃったわよ?」
健吾「ハハッ! 瑞也らしいな。でも…確かに弱いですよ…約束も守れないくらいに…」
夏美「……」
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