序章

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 そんな今の世界で、式典で喜びはしゃいでいる者。 未来を不安に感じている者がいる中で、月牙は外の世界に出て旅することを待ち焦がれていた。  十五歳までは学校で勉強を受けた。 十五歳からは働いた。お金を稼ぎ、外の世界を旅するための資金にするために。 二十歳、お金も貯まり旅に出る日も決めた。三月だ。 その時がくるまで、旅の準備を楽しんでいた。  月牙が動いた時、世界は新たに動きだす。 世界にとって、良い方向にも悪い方向にも。 近い未来わかることだが、まだ今はわからない。
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