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「その助かった人って誰よ、誰なの教えてミーちゃん」
「あたしだって分からないよ・・・それに知ったところでどうするの?」
「分からない・・・分からないけど何となく、順哉が何でその人を助けようとしたのか気になって」
真希は何となく気がついていた半信半疑ではあったが女の人を助けたんじゃないかと、しかしそれが誰なのか検討もつかなかった。
「最近、順哉の様子がおかしかったの。携帯でこそこそ何かやっていたし。聞いても、何でもないって言うし・・・」
「真希ちゃん、順哉はそんなこと出来るような人じゃないよ。一番、真希ちゃんがよく分かっているんじゃないの?」
「うん、だけど何か引っかかるんだよね。」
嘉美は誰を助けたのか全て知っていた。ただ、今は真希には言うことが出来ないでいた。
あくる日、順哉の葬儀が行われていた。参列した人は順哉の親しい友人が悲しみを抑えながら多くの弔問客が訪れていた。
ここからが順哉の話が始まるのである。
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