逃げ道を断つ

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ベテラン社員のある人が二十代の頃のことです。 大きな事業に挑む直前 社長から [君の趣味で、特技と言えるものはあるかい?] と訊かれました。 ある人は [大学から始めた囲碁です。] とか答えると [それを封印するように。] と言われたのです。 その意味を社長は 次のように説明しました。 [得意なものがある人は、厳しい状況に入るとそこに逃げ込んでしまう。今回の事業は生半可じゃない。全精力を傾けて取り組むために、退路を断ちなさい。] 浮ついた気持ちで仕事に臨むつもりはなかったある人ですが [退路を断ちなさい。] の一言に真剣さがまだ足りなかったことを思い知らされました。 行き詰まった時 気分転換にと囲碁に気持ちが流れそうになりましたが それを振り切ってある人は事業に邁進しました。 半年後 無事に事業を成功させて 社長のもとに報告に行くと [よくやった。囲碁は解禁だね。] と言われたのです。 言い訳を捨て 勝負時には退路を断ってこそ 真剣さはいっそう増します。 時には大切な何かを断って 自分の本気度を高めて仕事に取り組みましょう。 スポーツに関しても同じく 大事な試合や大事な時には 悪い思考を持たず 自分はやれる! といった強い思考を巡らせましょう。
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