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こうして2人だけのいつもの生活が始まった。
「華ー。仕事行ってくるからなー?」
俺はいつものように語りかける。
「なー」
「よし。じゃあ、また夕方な」
いつものように歩き出す。
何百メートルか歩いたところでいつものように振り返る。
またか…
華が数メートル後ろを歩いて付いて来ていた。
まぁ、日常茶飯事だ。
「華ぁ…頼むからな?」
「なー」
華は哀しげな目で俺を見上げる。心なしか声も寂しげだ。
そんな目で見るな。可愛いんだよバカ。
俺は小さくため息を吐くと華を抱き上げる。
「しゃーねー。いつものパターンか」
そんな俺の気を知ってか知らずか華は擦り寄って来る。
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