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時は一日後、今は朝の7時。
日が昇り初め、人々が起床し始めるこの静かな時間帯に、一人慌ただしい少年がいた。
「ヤバイヤバイヤバイ、がっ、学校がぁぁぁ!!!」
今遅刻しそうになり必死に走っている少年の名は、跳我 飛舞(ちょうが ひまい)。
まだ学校に入学して1週間しかたっていないのに、入学式を除いて全部遅刻しているという中学からの遅刻常習犯だ。
「あ、あと51秒、間に合えぇぇぇぇ!!」
どうやら彼は遅刻した事を罰に、学校に早く来させられていたようだ。
校門に先生が立っている。彼を待っているのだろうか?
「5、4、3、2……………セーフ! ギリギリセーフ!」
ギリギリで間に合った。 彼は満面の笑みで勝ち誇っている…………………が先生の方は対称的に怒っていた。
「せ、先生? これはセーフですよね?」
「セーフだがな、私は集合の時間の5分前には来いと言わなかったかね?」
「いや、でも間に合ったから良し……………」
「うるさぁぁぁい。 明日もこの時間に来なさい! もちろんいま言った事も守ってな!」
「ドギャラナュチタボ!!??」
せっかく早く来たのに…………せっかく早く来たのに…………と呟きながらその場にしゃがみこんだ。
しばらくしゃがみこみ、気を取り直して教室に向かって行った。
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