壱夢 「始まりしとき」

3/19
前へ
/44ページ
次へ
「しぬーーーーー………」 風景なんて目もくれず桜道を走り抜ける。 どうしたんだ俺は! 今日は入学式で絶対遅刻してはいけないと思って15分前に出れば着く距離を一時間前にでたと言うのに。 あの老人に出くわさなければ……。 過去を振り返る。    ―――――――――――― 家を出てすぐにマフラーを付けた老人が南丈ヶ丘(なんじょうがおか)はどこかと尋ねてきた。 どうやら初めて来た様で道に迷っていた感じだった。 時間的に余裕があるし、あそこは迷いやすいから付き添って行く事にした。    ―――――――――――― そして現在に至る。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加