壱夢 「始まりしとき」

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ではなく本当に一瞬だった。 校長の性格の故なのか長ったるい挨拶はせず要所要所だけを話し、来賓・保護者代表も簡単にすましてものの10分で終了した。 因みにレッテルの件に関しては彼女を背負ってきた為か不問となった。 (彼女が先生を丸め込んだの方が正しいか) そう考えつつMyクラスの自己紹介を聞く。 今は入学式を終え、合格書と共に入っていた紙に書いてあるクラスで自己紹介が行われていた。 「堀田 涼明(ほりたりょうめい)。蒼中から来ました。よろしく」 前の席がそう言ったのでゆっくり立ち上がり自己紹介する。 「堀北 剣十(ほりきたけんと)です。神奈川から引っ越してきました。何卒宜しくお願いします」 そう言って席に座ると今度は裏の席の立つ音が聞こえた。
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