壱夢 「始まりしとき」

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「ここは平和であって欲しいな」 微かにそう呟いて窓の外をみた。 雲が姿形を変えて風に身を任せて流れてく。 時の流れは万物を変化させる。 そんなアホくさい詩的な事を考えつつ皆の自己紹介を適当に聞き流す。 空を永遠見ているのもどうかと思うので部屋全体を見渡す。 席はあいうえお順で偶々一番後ろだったから見通しやすい席だった。 (ついでに窓側席というベストポジション) 適当に見てると朝に会った彼女が見えた。 向こうは最初から見ていたのか不明だが、こちらと目が合った時何故かニコッとされた。
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