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悩んだ挙げ句の果てに吹っ切れた感じで決めた。
後悔が無いように……。
「俺ならそんな所には隠れない」
返答を待つかのように間を空けたが、依然と聞こえるのは外の音だけだったので溜め息をついて喋った。
「見付かるも時間の問題。そんな状況、俺なら仇を少しでも傷つける為に奇襲をかけた」
また話を止めてみるが無反応。
肩を落とし真横の黒い扉を見る。
周りは斬り傷だらけなのにこの黒い扉だけ傷が一つもついていない。
扉を開けようとドアノブを触れる…………が触れた瞬間、手が勢いよく弾かれた。
と同時に地面から魔法陣が現れ、体に吸い付いてきた。
『警告。無理矢理入いるなら殺す』
鼓膜からではなく脳の中で声が響き渡り、魔法陣は消滅する。
次の瞬間、扉にはトカゲの背中に翼が生えたような動物が赤い光で描かれた。
そして一瞬だけだが色々な色で描かれた魔法陣が浮かび上がり現れた時と同じ様に消えた。
(警告、……か)
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