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「あー、だるいー」
博霊神社。巫女である霊夢は畳の上に寝転がり、ゴロゴロと無気力を体現していた。
「あいつのお陰で、なんかどっと疲れたぜ」
いつもの客人、魔理沙も縁側に倒れ込み、腕越しに太陽を眺めている。
「今頃なにやってんのかしらね。帰る気はあるのかしら」
「……あ、帰ってきた」
「え?」
魔理沙が目を細めて空を見上げていると、その視界の端に男の影が現れたのだった。まだ数時間も関わっていないが、すでに雰囲気だけで彼であることは断定できる。
「すまないが夜までここにいても良いか?」
そして蟻龍は歓迎されない視線をものともせずのんびりと着地するのだった。
「あんた、どこ行ってたの?」
「紅魔館そばの湖だ。情報収集に向かった」
「情報収集?」魔理沙は首をかしげる。
「紅魔館そばの湖といえば、頭の悪い妖精くらいしかいないハズだが……」
「なに、四人の中で一番住処が分かりやすいからな。」
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