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蟻龍は妖怪の山に立てられた小屋で、射命丸に撮影されていた。
「それじゃ、こんなとこで掲載分の写真は十分ですかね」
射命丸はそういうと、カメラを下ろした。
「取材って、何を聞くつもりなんだ」
「まぁまぁ、焦らないで下さい」
射命丸は椅子を指差す。まずは座りましょう。そう言うと、蟻龍よりも先に椅子の上で足を組んだ。蟻龍もすぐに続く。
「それじゃ、取材を始めさせていただきますね。あ、録音させてもらってもいいですか?」
そういいながら、天狗はどこかからカセットテープ式の録音機を取り出した。
「それも幻想入りしていたのか」
「いえ、紫さんから頂きました。貴方を現世から連れてくる際、お土産にと」
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