終りの始まり

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地面を叩く大粒の雨 轟く雷鳴 人が行き交う交差点の真ん中。 あたしは確かにそこにいた。 だがいつもと違って、人は行き交っていなく、皆一様に立ち止まっているのだが。 ――PM 07:14 Thursday, July 18th それは、突然にやってきた。 学校からの帰り道だった。 雨にも関わらず、人で賑わう交差点。 雨と人の話し声とが入り混じる混沌の中。 所謂(いわゆる)「今時」の女子高生の中の一人に、あたしはいた。 他の人と違って傘をさしていない為に周囲から浮いてしまっているが、それを除けば他の女子高生と何等かわりない。 個性のない、只の女子高生。 それがあたしだ。  
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