・第二話・

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 これが天然というものなのだろうか。  うすうす気付いてはいたけど、これが現実か。俺が読んでるラノベより奇だぜ。 「真綿は面白いな。まさかわざと言ってないよね?」 「違います! う~忘れて下さい」  絶対に忘れないことを心に誓いながら、改めて真綿を見た。  水色のワンピースに白いパーカーを羽織っている。華奢な体によく似合う、夏らしい服だ。  こんな可愛い女の子と一緒に喫茶店にいると考えただけで、俺は、俺は―― 「お待たせいたしましたー。何かご注文ございますかー?」 「えーと、じゃあこのセットメニューでお願いします。冬貴さんも何か頼みます?」 「……」  妄想から引き戻してくれた店員さんに感謝しつつ、再びコーヒーを注文した。  俺のコーヒーと真綿のセットメニュー(サンドイッチとカフェオレ)が来たところで、本題に入りましょうと真綿は言った。 「本題か。それを聞いてなかったよな。今日はどういう要件なんだ?」  メールで連絡を受けたときも、ただ暇なら喫茶店に来てくださいと言われただけで、何をするか聞いていなかった。  俺もそんなことは気にせずに、舞い上がっていたのだ。
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