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「お、おう」
それに応える形で俺も手を出す。即座にスクラムを組むかのごとく握られた。痛い、とは言わずに手だけを見る。
なんで今さらよろしくなのかは分からないけど、思わぬラッキーだ。
「……で、二人はどういう関係なんだ? さっきの変な呼び方はなんだ?」
「私が説明しますね。先の自己紹介でも言った通り、彼女は高音つかささん。幽霊さんを一緒に探す仲間です」
「……仲間」
その言葉に反応したのは高音つかさだった。真綿には聞こえなかったのか、スルーされる。
「私はあの廃校舎で冬貴さんと出逢ってからずっと考えていました。仲間について。仲間がいれば今まで一人ではできなかったことができるようになりますし、人海戦術のように効率もすごく良い。それに――何より楽しいです!」
みんなでいるのはすごく楽しいです、と続けた。
それはもういい笑顔で。写真に収めて額に入れて飾りたいくらいだ。
「そうだな。こんな風に休日に誰かと喫茶店にいるってのも良いもんだし。人生初かも」
「寂しいやつね」
「ほっとけ」
ぷい、とそっぽを向く(そんな仕草もいちいち可愛い)高音つかさ。
気に食わないことがあるならはっきり言えよと怒鳴ってやろうか。
まあそんな度胸はないけど。
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