・第三話・

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「どういう意味だよそれ」  声のトーンをぐっと抑えて、つかさの耳元で言う。 「そのままの意味! 真綿と同じように信じてるわけ?」 「んーどうだろうな。見たことないから否定はしない。まあいれば良いとは思うよ」  それが真綿の願いだから。  あんなに熱心に(先頭をひた走りながら変な踊りで霊を誘ってる)がんばってるんだから、その片鱗くらい見せてくれてもいいんじゃないかとは思う。  ガチで憑かれるのは勘弁だけど。 「ふーん、てっきり盲信してるのかと思ったわ。アンタの真綿を見る目、異常だもの。犯罪のニオイがするわ」 「……。つかさは俺をそんな目で見てたのか。ちょっとショック……。で、そういうつかさはどうなんだよ」 「あたしは信じてないわ」 「――っ、はあ!?」  途端につかさが俺の口を覆う。もちろん手のひらで。 「どうかしました!? 早速怪談話の効果が現れましたか!?」  真綿が変な踊りを続けたまま振り返る。  その異様な踊りは真綿だとわかっていなければ絶叫モノだろう。小さい子には見せられない。 「な、なんでもない! あたしたちはちゃんとついていってるから、真綿も気にせず進んでいいわ」 「むぅ、秘密のお話ですか? ……―――す」  ん? 何と言ったのだろうか。言い直しもしないで真綿は進撃を再開した。  次いでつかさが俺を見る。
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