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「え……朝まで普通にあったのに…」
壊れているとか、燃えていたとかではなく。なくなっていた。綺麗さっぱりと…。
「お父さん。お母さん。ちがっ………本当のお父さん。お母さん。……これもちがっ……。もういいや……」
家があった場所をぼんやりながめていると、手紙が無造作に置いてあった。
「手紙……沙耶へって書いてある。お母さん達のかなぁ……」
『沙耶へ
私たちは帰る時間になってしまったので帰ります。宇宙へ。そう。私たちは宇宙人だったの。沙耶は地球の血をもらっているから宇宙では暮らしていけないわ……だから……置いていくの。ごめんなさいね。
ps,これ使ってください』
手紙の入っていた袋の中にコンドームが入っていた。
「あんの……くそばばああああああああああああ!!!!!!!!使うの私じゃねえだろ!くっそ!」
そっちかよ!と突っ込みそうになってしまうが、今、沙耶の頭の中はゴチャゴチャなのだ。
「私のどこにチ○コがあんだ?あのクソババア!」
そういって自分のアソコを確認する。あってはならないものがそこにはあった。
「……ホンマすか?」
そう言って彼女は泣いてしまった。今日堪えてきたが、ついに限界を迎えたのだ。
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