プロローグ

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∇ 海鳴市 翠屋 海鳴市商店街の一片にある洋菓子兼喫茶店、翠屋。 その穏やかな店風から老若男女問わず毎日人が溢れる、そんな喫茶店でも開店前の朝だけは静寂に時間を過ごすことが許されていた、しかしその日だけは喫茶店を経営する高町家の一員、次女である高町なのはの修学旅行ということで昼間の店と変わらない賑わいで朝を過ごしていた。 「修学旅行って言ったらやっぱり男女の接近だよね。」 「な!!」 高町家のリビングにて長女、高町美由希は修学旅行という話題に食いつき一家団欒とするその場でそれを語りかける。 対する父、高町士郎もまた美由希の台詞に過剰なまでに食いついては娘を想う気持ちを剥き出しとなっている。 「ユーノくん…ぼんやりしてると先超されちゃうかもね。」 「え、ユーノ君の何が先に超されるの?」 なのはは姉の呟きに対しクエスチョンを浮かべながらそれに反応する、しかし美由希はそんななのはを見て一人ニコニコとただ笑みを見せるのみであった。
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