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大阪
封時結界内
「また〔ガチャポン〕…?
これで何回目よ、芸がないわねぇ…。」
その日夜空に散らばる星の光が大阪の街を照らしていた。
星の光だけでなくライトや電灯と言ったもので人も光も溢れかえっていた。
しかし風景から外れた星の光が届かない、常識の世界観から隔離されたその空間で少女はただただ身につけた学生服に似つかない手に余るほどの大きさの拳銃を握りしめ機械仕掛けの人形を見ながら周囲に響くように愚痴をこぼしていた。
[敵の数が判明しました。]
少女が睨みつけながら待機していると少女の周囲に人の映る映像がスクリーンとして現れ彼女に話しかける。
「どれくらい?」
[敵の数は〔ガジェットポーン〕シリーズが15機です。]
「了解、行くわよ、〔アルカナム〕。」
『sure.arcanum、awakening』
少女はスクリーンの人間からの言葉を耳に入れるとすぐさま拳銃を耳元まで運び拳銃に話しかけるように銃を構え言葉を吐く。
すると拳銃は彼女の言葉に反応し機械音の呼応が彼女へ返事として送られる。
そして少女が〔セットアップ!〕と口にすると同時に彼女から発生した鋭い朱輝の光が星光の届かないこの空間を明るく照らし彼女を包み込んでいく。
『barrierjacket.active』
輝きが弱まると先ほどの少女の姿が再び映り出される。
制服の上にジャケットが追加されポーチとともに腰に新たに巻かれたベルトがそれらを繋ぎ合わせ彼女を包む。
「それじゃ…ミッション、スタート!」
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