16

2/13
前へ
/201ページ
次へ
そして、とうとう結婚式。 冬華は緊張のあまり、顔が固かった。 式場に来る前に役所に婚姻届は出したが、式は皆の前。 スゴく不安だ。 「失礼します…冬華、なに泣きそうになってんの?」 「馨…あたし不安だよ…」 馨は優しく微笑み、冬華を鏡に向かわせた。 そこには、純白のウェディングドレスを着た冬華が。 「こんなに綺麗な花嫁が、そんな顔は似合わないわ。笑いなさい」 「でも…あたし、涼雅の奥さんなんて…似合わないよ」 「大丈夫。先生が選んだのはあんたよ?何を不安がるの」 「あたしじゃ不釣り合いって…涼雅も迷惑なんだって…」 そう言うと、馨の表情が変わった。 「誰が?」 .
/201ページ

最初のコメントを投稿しよう!

752人が本棚に入れています
本棚に追加