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そして、とうとう結婚式。
冬華は緊張のあまり、顔が固かった。
式場に来る前に役所に婚姻届は出したが、式は皆の前。
スゴく不安だ。
「失礼します…冬華、なに泣きそうになってんの?」
「馨…あたし不安だよ…」
馨は優しく微笑み、冬華を鏡に向かわせた。
そこには、純白のウェディングドレスを着た冬華が。
「こんなに綺麗な花嫁が、そんな顔は似合わないわ。笑いなさい」
「でも…あたし、涼雅の奥さんなんて…似合わないよ」
「大丈夫。先生が選んだのはあんたよ?何を不安がるの」
「あたしじゃ不釣り合いって…涼雅も迷惑なんだって…」
そう言うと、馨の表情が変わった。
「誰が?」
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