752人が本棚に入れています
本棚に追加
「来たか。じゃあ乗れ」
「あ…やっぱり、あたし一人で帰ります。こんなとこ見られたら…」
そう言って引き返そうとする冬華を掴まえた。
「…俺が送りたいんだ」
「え?」
「お前と…少しでも一緒に居たいから。駄目か?」
「えっと…なんだかよく分からないけど、じゃあ…お願いします?」
今の軽い告白なのに、気付かねぇのかよ…
と思いながら車に乗った。
「…先生は、よく生徒を送ってるんですか?」
「いや?お前だけだよ」
「え…?」
「俺、助手席には気に入った奴しか乗せないし。送りたいのも神崎だけだよ」
「…冗談ですよね?」
「まぁな…助手席に気に入った奴しか乗せないのはホントだけどさ」
そう言って笑った。
冬華はビックリしてドキドキした。
.
最初のコメントを投稿しよう!