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横山くんのこと覚えてへんってことは横山くんのことは何も意識してないってことやんな。すばるくんは俺の反応を試したんや……
そうやったんや……え、なんですばるくん笑ってんねや?
とただでさえパニックだった頭にパンクしそうな程の疑問や安心が入ってくる。
「な、なんで……そそそ、そんな……」
明らかに同様する俺。それを見て仕返しと言わんばかりに大爆発のすばるくん。
「ふ、ははは…はひ…はは…」
「や、笑いすぎやから」
「すま、す、すま…はは、ふ、はは…けほ、けほ……」
なんなんや。笑いすぎてむせてるやんけ;
「……亮が悪いんやで。仕事仕事って俺をほったらかしにしたやんか。俺を不安にさせた罰や。」
「………ふは、」
「顔きもいで。」
「うっさい。…ほんま生意気な姫や……」
俺が不安にさせてたんやな、すばるくんを。だからやっぱり不器用なすばるくんは愛されてる実感が欲しくて髪を切った。
そしたら今度はすばるくんが俺を不安にさせた。
なんちゅーあほなカップルや俺らは。笑
「……やっぱりショートはあかんかな……」
「…俺は確かに長いのが似合うし好みやけど俺が好きなのはすばるの髪やなくて、すばるやで?」
「………」
俺の下で顔赤くして横にそっぽ向くすばるくんの耳にそっとキスをした。
「…そんなのもわからへんすばるにはお仕置きやね。」
「!?りょ…っあ、や、ん゛ん゛…んふ……」
胸元を揉むように手の平で円を描きながら深く落とす口付けははじまりの合図。
涙混じりで睨むすばるくんの瞳は………そうやな、「明日仕事やって言うたやんか」とでも訴えてるんやろな。笑
そんなんどうでもええねん。いや、よくないけど。
ただ、今はすばるくんとの時間を大切にしたかった。
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