第三章「壬生浪士組」

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刀の見聞を終えた近藤さん 「見事な刀を頂いたな青年、これは大業物の中でも最上の物だ」 「えぇ…素晴らしいです 芹沢先生の愛刀を頂けるとは川合くん、気に入られたみたいねぇ」 確かに芹沢さんは親戚の叔父さんみたいな 感じだったけど。酒に酔うと豹変する 出来れば死んで欲しくはない 刀を貰ったわけだが正直 俺には過ぎた物 近藤さんや井上さんには悪いが 素直には喜べないよな 「どうした青年、疲れたなら風呂に入ってはどうかな?」 「さっき私達が頂いたので今は空いてる筈よ?」 風呂か 良いなぁ ほどよく汗もかいたし、入るか 前川邸の風呂は広く 一度に5人は入浴できる それを一人で使えるのだ 多少開放的になるのも仕方がない 「よっしゃあ!」 ドボンと扉を開けるなり 浴槽に飛び込む その速さは疾風の如く 「総司?浴槽に飛び込むなといつも言って…る」 ん? 彼女の美しい黒髪を縛る鉢巻きは 洗髪の為、取り払われ 傷ひとつなく絹の様な美しい背中 白い布で隠しきれぬ女性の象徴 まさに至高!! 「きゃぁぁぁぁぁ!!」 そして投げられる手桶 あぁ これは目が放せん 「おごっ!?」 そして俺は意識を失うのだった
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