第三章「壬生浪士組」

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とりあえず芹沢さんから貰った刀は腰に差すとして これからどうするか 歴史通りなら八月十八日の政変だったな 俺が居ることによってどうなるのか 今後、俺も壬生狼とか呼ばれて行くのだろうか 「あら~川合くん」 「青年か、お帰り」 前川邸に戻ると井上さんと勇さんが出迎えてくれた 「お二人ともご在宅でしたか」 「私は前川様のお手伝いをね」 井上さんは割烹着で、勇さんはいつもの着崩しだ 「私は軽く汗を流してお茶を頂いていたのさ…ん?青年の腰…」 確かに二人とも湯飲みを手にしている 「あぁ、芹沢さんの鍛練に付き合ったらくれたんですよ」 「せ、芹沢さんと…いやそれはともかく青年!!それは正家じゃないか!!」 備後三原守家正家(ビゴミハラノカミイエマサイエ) 芹沢鴨の愛刀であり古の武芸者達も欲した最上大業物 芹沢は水戸から来る際に城から持ち出したという設定にしました
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