557人が本棚に入れています
本棚に追加
/240ページ
本来なら安全上、屋上は開放厳禁の場所だけど、
そんなの針金のピッキングでどうにかしてしまう私には関係ない。
開放厳禁の屋上には、誰も寄りつかない。
集団生活を強要されるこの高校で、唯一独りになれるこの屋上は私の気晴らしの場所となる。
クラスの雑音は嫌いだ。
人の話し声も、笑い声も、イスを引く音も、窓を開ける音も・・・
全部全部、私のイラつきを加速させる。
屋上の扉の前に着くと、私は片手に持っている水玉模様の弁当箱入れの中から、針金を取り出した。
そして、いつものように扉の鍵穴に針金を差しこもうとしたけど・・・
・・・・・・あれ?
鍵・・・開いてる?
何故か扉の鍵は、すでに解錠されていた。
最初のコメントを投稿しよう!