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母が望むもう一人の声はない。雫である。 雫は、私の1つ上の姉である。今日から新学期だけど、ご覧のとおり朝が弱い。 母と姉は毎朝が、たたかい。 今日も例外ではない。 早速、階下から階段を上がる音がし、 カチャ 隣りの部屋のドアを開ける音がする。 「雫、起きなさい」 部屋に入るやいなや、大きな声で起こし始める。 「まだ…眠たいよ…」 姉が寝ぼけた声で返事をしているのが聞こえてくる。 「夜遅くまで起きてるからだよ」 私は、そう呟きながら着替えだす。 私は、いつも二人のたたかいを聞きながら、パジャマから制服に着替える。 しばらく格闘…といっても言葉でだけど…したあと、母が姉の部屋を出て階下に降りる音がする。 姉がやっと起きたのだ。 私も着替えを済ませて一階に降りようと部屋を出た。 と同時に隣りの部屋のドアが開く。
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