決意

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   ひらひらと、桜の花びらが舞う。  季節は一瞬たりとも留まることを知らずに、動けないものを置き去りに過ぎていく。  土の上に落ち、やがて美しさを失った花びらは、まるで私のようではないか。  それをただの感傷だとせせら笑えるようになるまで、私はあと何度この心を殺せばいいのだろう。  本当は、助けてと泣き叫びたいのを堪えながら。 .
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