誕生

2/2
5人が本棚に入れています
本棚に追加
/52ページ
1970年代初頭 街がバブルでにわかに活気づく頃 大阪の街に 1人の少年が誕生した 彼の名は【松本優牙(ゆうが)】(仮名) 阪神ファンの父親と 浪花のオカンの間に生まれた 優牙の父は 大の阪神ファン 試合の日は毎日のように 球場に通う日々 今日もしま模様のメガホン片手に 熱が入る 「お前ぇ何しとんねん!ちゃんと玉見んかいや」 「よっしゃ!ようやったなぁ」 試合が終わると 仲間と飲みに出掛ける それでも 優牙が生まれてからは それもめっきり減った オトン「今帰ったでー」 オカン『おかえりー 早かったなぁー 今日はどうやったん』 オトン「何言うてんねん タイガースの勝ちに 決まっとるやろ なぁ優牙」 優牙を囲んでの 一家団欒 この幸せが 永遠に続くと誰もが思っていた だが… あの様な大惨事が起きようとは 誰も考えもしなかった
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!