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千利雅の朝の一番の仕事は、隣に住む幼なじみの少女、雛鳥舞愛を起こすことである。
「おーい、マイアー。起きろー」
年頃の少女の部屋にドカドカと入ることに関し、雅は躊躇わない。
彼女を朝起こし続けること早幾数年、その手の気遣いは思春期に入ってからも起きたことはない。
故に、そろそろ梅雨明けも近く、朝からいい仕事をしている太陽のせいで暑いからか、パジャマの裾から臍が露わとなっていようが、美少女と呼ばれ、普段は大きく切れ目で、生来の活発さを体現した目元が無防備に、幸せそうに閉じられていようが、パジャマの上のボタンが二つほどはずれ、横を向いていることにより、その豊かな胸で深い谷間が築かれて覗こうが、何とも思わない。いや、マジで。
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