そうやったんか

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「ふぅん、って......気持ち悪いとか思わへんの? 相方に、男に告白されて。」 「いや、別に。 そんなこと思うてへんけど。」 「......そう、か。」 藤原はゆっくりと目を伏せて、視線を彷徨わせた。 うーん、でもなんでやろ? 気持ち悪いなんて一つも思わんかったなぁ。 あ、もしかして。 あー、そうか。 そうやったんや。 俺はこの告白にどう答えようか。 そんなこと、もう決まってる。 「だって、俺もお前んこと好きやもん。」 この言葉を口に出した瞬間目に入ったのは、藤原の少し驚きながらも安心したような、喜んでいるような、温かくて穏やかな笑顔だった。 fin. 2010.0608.
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