…任務…

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そして続くお決まりのセリフ。 「静かにしろ、騒いだり外部に連絡を取ったら殺すぞ!!」 やっぱりこんなセリフか。 銃を構えて叫ぶ男が三人。 口元を揃いの黒バンダナで覆っている三人を見る。 ワゴンを押していた車内販売の女性が突然の事で呆然とする。 そんな中、私は我関せずとサンドウィッチを一口頬張る。 レタスのシャリシャリ感にハムとチーズの甘さ、そこにマスタード。 絶妙なハーモニーで美味しく、つい口元が緩んでしまう。 グラハム生地で挟んでるのがまた美味しさを引き出している。 「うん、やっぱ上手いわー」 つい独り言を言うくらいうまかった。 そう、独り言を言ってしまった。 「ッ!! だっ、誰だ!今喋ったのは!!」 銃口を振り回しながら一番体格の良い男が問いかける。 そんなに驚くことでは無いのに。 切羽詰まりすぎだ。 私は呆れたように溜め息を吐き、サンドウィッチを袋に戻してから手を挙げる。 「すみません、私です」 キッパリと言い切って立つ。 嗚呼、髪が横に出ていて邪魔臭い。 声を発した男は私を見定めながら近付いてくる。 「お前…今の状況分かってんのか?」 凄みをかけて言う。 今の状態。 「ジャックですね」 「わかってんじゃねぇか」 言って一歩。二歩。 歩みを進め近付いて来る。 それを見ながら、ブレスレットの確認と右耳にのみにしている銀のカフスを、髪を耳にかける動作で確認する。 2つに触れて確認し、中途半端に入っている残り髪を、髪を梳きながら出す。 波紋の様に光を反射させながら髪が出て来て、広がる。 色は薄い水色。アクアマリン。 ウェーブのかかった髪がふわりと舞う。 「余裕そうにしてんじゃねぇ! 好きじゃねぇが、てめえを見せしめだ!!」 男が銃を向ける。 ワゴンを押していた女性は勿論、周りも悲鳴を上げる。 この後に目にするものを予想して、叫ぶ。
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