1201人が本棚に入れています
本棚に追加
『女ってよくわからねぇや…』
『男の人だってよくわからないわよ。今はお母さんの事優先したら?それが正解だと思う』
『そうだよな…学生の頃は苦労させたから。なんど学校に来て先生に頭下げてくれたか』
『もう退学寸前だったもんね。かばんの中にはタバコが何カートンも入っててさ。燃やす時煙くて咳こんだわよ…』
『しかしよ、お前もそうとうな女だったよな?普通の女子かと思ったらあんなこと平気でするんだもんな…中学の時も、揉めて相手にバスケットボールぶつけて歯折ったんだってな?』
『あれも初めは相手が私にバレーボールぶつけにきて、私鼻血だしたのよ。あの時のあだ名はスラムダンク』
『なんだそりゃ』時任君はやっと笑った
『大学生の頃は赤い彗星』
『なんで?』
『浮気した彼氏に大学で消火器ぶっかけたの。消火器って赤いじゃない?だからみたい…』
『漫画じゃねーか!』
『ツイてないのよ、私って女は…大学卒業して見つけた就職先が、闇金あがりの不動産屋でさ、かなりあくどい商売してたらしいの。仕事しだして3日目に警察のガサイレあって…私も調書うけるわ、結局会社潰れるわ、しばらく早朝のコンビニで働いてたんだから…』
『数奇な運命だな~お前も…』
『その時に拾ってくれたのがA-la-modeの社長…だからさ、仕事頑張れるのよ。そりゃ間に男に捨てられたりしたこともあったよ…それはそれで悲しかったけど仕事への起爆剤にもなったかな』
『お前…またなんか仕返しとかしたのか?』
『まさか。できなかったな。すごく好きだったんだろね、ずっと泣いてた。5年前の話し。それから恋愛してないや』と私は笑った
『所謂、干物状態?』
『だね~悲しいかなその通り!』
帰り道は同じなんで一緒に帰った
『ねえ、うちでコーヒー飲まない?』
『どうしようかな…』
『ご飯おごってくれたお礼』
『じゃあいくよ』
時任君は私の部屋でコーヒーを飲んでくれる事になった
最初のコメントを投稿しよう!