あの時の二人は

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『女ってよくわからねぇや…』 『男の人だってよくわからないわよ。今はお母さんの事優先したら?それが正解だと思う』 『そうだよな…学生の頃は苦労させたから。なんど学校に来て先生に頭下げてくれたか』 『もう退学寸前だったもんね。かばんの中にはタバコが何カートンも入っててさ。燃やす時煙くて咳こんだわよ…』 『しかしよ、お前もそうとうな女だったよな?普通の女子かと思ったらあんなこと平気でするんだもんな…中学の時も、揉めて相手にバスケットボールぶつけて歯折ったんだってな?』 『あれも初めは相手が私にバレーボールぶつけにきて、私鼻血だしたのよ。あの時のあだ名はスラムダンク』 『なんだそりゃ』時任君はやっと笑った 『大学生の頃は赤い彗星』 『なんで?』 『浮気した彼氏に大学で消火器ぶっかけたの。消火器って赤いじゃない?だからみたい…』 『漫画じゃねーか!』 『ツイてないのよ、私って女は…大学卒業して見つけた就職先が、闇金あがりの不動産屋でさ、かなりあくどい商売してたらしいの。仕事しだして3日目に警察のガサイレあって…私も調書うけるわ、結局会社潰れるわ、しばらく早朝のコンビニで働いてたんだから…』 『数奇な運命だな~お前も…』 『その時に拾ってくれたのがA-la-modeの社長…だからさ、仕事頑張れるのよ。そりゃ間に男に捨てられたりしたこともあったよ…それはそれで悲しかったけど仕事への起爆剤にもなったかな』 『お前…またなんか仕返しとかしたのか?』 『まさか。できなかったな。すごく好きだったんだろね、ずっと泣いてた。5年前の話し。それから恋愛してないや』と私は笑った 『所謂、干物状態?』 『だね~悲しいかなその通り!』 帰り道は同じなんで一緒に帰った 『ねえ、うちでコーヒー飲まない?』 『どうしようかな…』 『ご飯おごってくれたお礼』 『じゃあいくよ』 時任君は私の部屋でコーヒーを飲んでくれる事になった
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