崖っぷちＯＮＮＡ

恋の予感と最悪な再会

翌日私は社長に呼び出された

『大丈夫だったか？』

『正直、お腹はかなり効きましたね。あんな事する人じゃなかったんですけど…』

『あのカフェの仕事、回してくれないかとオーナーにいってきたらしいんだ。でも彼最近あんまりいい仕事してないらしくて、断ってうちに全て任せてきたんだよ。スタッフ任せで自分では表にでない形でやってたのは俺も知ってたけどね』

『それ任されたのが私だったから絡みたくなったんでしょうか…もう５年も前に別れた人だから、私も関わりたくなかったです』

『とにかく、あんまりいい噂はたってないね、有間氏…』

『私は私の仕事するだけです』

『その意気込みだな。さっそく仕事入ってるぞ。これに目通して資料まとめといてくれ』

『はい、わかりました』

有間の昨日の姿は私への憎しみだったんだ…

あの人が本気だしたら、世間が変わるくらい凄いのに…なんで人間は極めてしまうと手を抜いちゃうんだろう

それもそうだけど…昨日の栗本さんのメールが気になっていた

朝電源を入れると【ごめん】とだけメールが入っていた

酒に酔っての冗談だったと私はとることにした

だからメールに【気にしてません】と送っておいた

ビーフジャーキーをくわえてパソコンを打つ私はいつもの須藤マヒルだった