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自由が丘の建設が始まった
私は家具をアリスに依頼するつもりでいた
外観が少し出来上がったのは9月入ってからだった
時々現場にいっては差し入れをする私。中に入り内装をイメージした
やっぱりここにはアリスの家具が似合うはずだ
すごく胸が踊る
そんなある日私は栗本さんに電話でマンションに呼び出された
なぜか彼は深刻そうな顔をしていた
『どうしたの?話しって』
『今、うちによく有間さんが出入りしてるんだ…仕事でうちの家具使うからって…
この前彼から話し聞いた…俺は信じてないけど、マヒルに聞きたかったんだ
5年前、彼と付き合ってたのは社長命令で、彼の仕事スパイするためにちかづいた。そして君と社長は付き合っていて、A-la-modeに入社できたのも、社長が気にいったからだって…どうなんだ?マヒル』
『ひどい…そんなの信用してるの?』
『してないさ!君の口から聞きたかったんだ』
『あの人と付き合ったのは合コンがきっかけで私が一目惚れしただけ、そんなスパイなんてするつもり全然ないわよ
社長との関係だって…ただの社員と社長の関係よ。誰にも疑われたことないわ
あの人にもっと嫌な話し聞かされてるのかもしれないけど…私は間違った事なんてしてない!
本気で好きになった人だから私はあの場所であんなに泣いたの、私今すごく傷ついてるよ?修二にこんな事言われて…悲しいよ…信じてよ私の事』
私はそのまま泣き崩れてしまった
『ごめん…信じるからもう泣かないで』
『…』あの男はどこまで私に付きまとうんだろう…
私はそのまま栗本さんに抱かれたけど、心はここになかった
何故だろう…時任君の顔が浮かんだ
『しっかりしろよ、須藤』そんな声が聞こえてきた
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