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とにかく衝撃だった!
私はただただ、、お節の黒豆のスペースに箸を突っ込み、口をあんぐりあけていた
嘘だよね?
だって…女となんて見てなかったじゃない!
これじゃあ…普通にあの居酒屋にも行けないよ
どうするのよ、時任君
私の頭の中はごっちゃになった
そんな悩みやらなんやらで、正月はあっという間に終わってしまった…
年明けは相変わらずの忙しさで、自由が丘の店とアリスを行き来した
答えもでないまま、私は毎日を過ごしている
時任君はどうしてるんだろうか?きちんと話ししなきゃと思いつつ時間は過ぎていった
ある日銭湯帰り、居酒屋に寄ると時任君が居た
私は隣に座り、生ビールを頼んだ
『お正月以来ね。仕事忙しい?』
『忙しいかな…俺さ、4月から名古屋に転勤になるんだ』
『名古屋?急だね』
『2年で戻ってくるんだけどな…』時任君は少し淋しそうだった
『あのさ…この前の返事なんだけど…』と私は言いにくそうにした
『ああ、あれはいいよ。返事しなくても…俺が勝手にそう思ってるって事にしといて。でないと名古屋行き、余計心残りじゃん?』
『ごめん…なんか考える余裕なくて』
今私には栗本さんの事さえ、自信なくしてる…時任さんにまで余裕はなかった
それだけ私は不器用な女なんだ
栗本さんには、3月にハッキリお別れを言って、ホントに一から始めよう
ぐらついた絆はもうもどることはないんだから…
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