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告白された。
リナが、男子に。
人気の無いところに呼び出されたリナが不安がったので、物陰からこっそり見るハメになった。
断っておくが、アタシにデバガメの趣味は無い。
男子は最初、もじもじと告白らしきものをしていた。
が、ショートケーキみたいに白くて、甘い匂いをしたリナが美味しそうに見えたのだろうか。
男子は急に、小柄なリナを地面に押し倒した。
アタシはダッシュで駆けつけると、男子を蹴って蹴って蹴りまくった。
口汚く罵倒した。
ボコボコにして罵って、気が済んだ。
冷静になって男子を見ると、そいつは息を荒くして、
「ハ…ァ……お、姉さま……ハァ…ァ……」
とか言っていた。
全身に鳥肌が立ったので、近くにあった拳くらいの石を握って腹に一発くれてやった。
ぴくぴくと体をねじったまま喋らなくなったので、土だらけになったリナを連れ、全速力でその場を離れた。
涙目のリナを抱きしめて、頭を撫でてやって、慰めた。
アタシの腕の中で「怖かったょぅ……」と震えるリナに、アタシはまたまた『守ってあげなきゃ』という気持ちになった。
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