帰宅

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「これからもっとみんなといっぱい話していっぱい遊んで本当の友達になって。 そしたらきっとなれる。本当だよ? だって私は、大っ嫌いだった人を今、すごく好きだから」 座りこんだ隆也の肩にソッと手を置く。 隆也はドキッとして見上げると彼女は瞳の端に涙を溜めてイタズラっぽく微笑んだ。 「え…?それって…?」 拓馬が驚く。勘の良い子供だ。わかったのかもしれない。 二人の関係は、ある人には反感を買うだろう。 信じられないと。 だけど、ある人には希望を与えられる。 信じてみようと。 人は変わる。 過去のままじゃいられない。 誰かを強く想った時、人は変化する。 向き合って、触れ合って、反発し合って、理解し合う。 それが出来なきゃ変わらない。 変わっていても気が付かない。 傍観者は、変わらない。 だから 「これからも、逃げずに戦え。きっと何かが変わるから」 拓馬が大きく頷いた。 その後ろで、鈴が泣いていた。
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