三人

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「なんで?傷は治ったんでしょ?」 「…なんか元気出るから」 拓馬は恥ずかしそうに言う。 「かわいいこと言うじゃんか」 隆也が茶化すと拓馬は真顔で答える。 「だってお姉ちゃんは優しいし、うるさくないもん」 「俺だって優しいしうるさくないだろうが」 「隆也はしゃべり過ぎて最初ウザかったもん」 「はぁ!?」 隆也は拓馬の頬をムギュっと掴み力を込めて伸ばす。 「俺はおまえが無言だったから和ませようとして…。 というか今日の恩を少しはだなぁ…。楽しみにしていた俺の気持ちを考えやがれ」 私怨を込めてグイグイと伸ばす。本気で痛そうだ。 「やめなさい!こら」 柚梨奈に止められ、パッと手を離す。 拓馬はヒリヒリとする頬をさすりながら逆襲に打って出る。 「う~痛い。ねぇお姉ちゃん。隆也ったらねーお姉ちゃんのこと、“天使”だって」 「!?」 拓馬が取ったのは心理攻撃だった。 だけどダメージを受けたのは柚梨奈だ。
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