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「何だ?お前もそこの男と同じ事をしているのか?」
男が言っているのは、晴彦のほぼ同時に繰り出される剣戟のことだろう
しかし、部長の技は根本的に晴彦のわざとは違う
晴彦の技は、複数の攻撃が同時に行われているだけであり
一方部長の攻撃は、アゾートの力により一度剣を振るだけで複数の太刀筋が発生する
その太刀筋はアゾートの周囲でランダムに発生するため、防ぎようが無い
要するに
晴彦の技は、肉体的に行う攻撃で
部長の技は、武器による効果によって発生される追加攻撃ということだ
「吸血鬼に教える義理は無いね!」
アゾートを振る
ランダムに発生される太刀筋は、防がれること無く
男に襲い掛かる
「ふむ」
男は思案すると、距離を置く
「お前とは、相性が悪いようだ。此処はひかせてもらうとしよう。それに今宵は新月、我々にとっては力が最も出ないとき。」
「いや貴様はここで消えてもらう」
部長がアゾートを握り締め、男へ駆け寄る
しかし、男は外套を翻すと
「それでは、いつか再び合間見えることを期待して、私は去ろう」
といい消えていった
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