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「・・だ、だとよ。香川、お前から先に風呂入って来い。」
「む。それはダメだ。ここは主であるお前から先に入らないと」
「主ってなんだよ意味分かんねぇ・・とにかくいいからお前から先に入れッ!!!」
「お、おい北見・・・ッ」
変なこだわりをする香川を無視しておれは香川の背中をぐいぐい押して風呂場に向かわせた。
「服は後でおれの置いとくから!あったまってこい!!」
「あ、ああ・・悪いな北見。」
「いいから。ホラさっさとは入れ。」
そう言ってしっしと手をひらひらさせて促せば香川は風呂場に入っていった。
扉が閉まった途端、おれは大きくため息をひとつ吐く。
し・・心臓が・・いくつあっても足りないんですケド・・・
「・・・アンタ、何やってんの?」
「・・・ッ!!!べ、別に何もしてねぇよ!!!今香川風呂入ったから、代えの服取りに行こうとしてただけだしッ!!」
「そうね・・アンタの服じゃちょっときつそうだけど・・。あ、さっき香川君のお家に電話しておいたから。」
「へ・・・?」
「もう夜も遅いし、今夜はウチで預かりますって。だからアンタ、部屋少し片づけて香川君が寝る所作っておきなさいよ?」
「あ・・・ああ・・分かった。」
そう言うと母さんはじゃあご飯作るからとリビングの方に向かって言った。
う、嘘だろ・・・
まさかこんな展開になるなんて・・・
ど、どうすんだよおれ・・・ッ!!!
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