第五話。

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あれから・・・・香川とキスをしたあの日から、 俺たちの関係は――――・・・変わらない。 「昨日の事は、無かったことにして俺に接してくれ。」 次の日の朝、一緒に登校してる途中で香川が俺を見ないで言った言葉。 俺の言葉を待たずに先に行ってしまう香川に、俺は呼びとめる言葉が見つからなかった。 あれから一週間。 本当に何も変わらずに接してくる香川。 前回より変った事と言えば、俺と一緒にいる時間が少なくなったこと。 生徒会の仕事で一緒にならなきゃいけない以外は、香川は俺とアンナを二人きりにさせようと無駄な気を使ってその場から居なくなる。 今回も放課後の時間、生徒会の仕事があると言うのに、香川は家の用事があるからと生徒会には顔を出さずに家に帰った。 残されたのは俺とアンナの二人っきり。 「ったくアイツ会長の癖にアタシ達に仕事押し付けるなんてサイアク~。ま、香川が居ても、仕事はアタシ達がやってんだけどさっ」 「あ、あぁ・・そうだな。」 「まぁいいや。行こ北見。ちゃっちゃと終わらせてアイス食べようよ!」 そう言ってアンナはさっさと生徒会室に向かう。 俺は軽く返事しながら、目線は段々と小さくなる香川の背中を見つめていた。  
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