波乱の予感の紅白戦

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「はい、右…いや、左です」 「ふむ、ためらって返答したのには何か理由があるのか?」 大澤監督は蒼空の腕を触りながらなおも質問してきた。 「実は肘を悪くしまして…」 「肘を?どうしたのだ?」 「はい、カーブを投げすぎまして野球ひじと診断されました。それ以来右では投げていません」 「そうか?その割には右腕にいい筋肉がついているが…」 「あははは…普段、鍛えているからかもしれませんね」 蒼空は空っとぼけて答えた。 「まあ、いい。訳の分からん練習をしていたのでお前ら全員グランド5周だ」 「え…5周…」 「あ…」 大澤監督にペナルティをかされて、1、2年生部員たちは今までの疲れが噴出した。 その間にこれ幸いと岡田部長は帰ってしまった…  
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