投球フォームを完成させろ。

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「それにしても上手いよ」 今度は蒼空が歩実に投げ返す。 「それでも最近は亮のヤツ、生意気になっちゃってお姉ちゃんは相手になんないとか言うよ。頭に来ちゃう」 蒼空のボールを受けと取った歩実は、怒っているのではなく笑って蒼空にボールを投げ返した。 「よしっ、キャッチボール終了だ。最初からあまり投げるのもよくない。また明日だ。明日があるさ」 広志は笑いながら言った。 「分かりました」 久しぶりにしたキャッチボールは蒼空にとって心地よいものだった。 いつの間にか広志は釣りの道具をたたんでいた。蒼空はこれからどうするのか聞いてみることにした。 「おじさん、これから何をしますか?」 「そうだな…バッティングセンターでも行くか?バッティングはピッチングのバランスを取るいい練習にもなるからな」 「はい」 三人は再び広志の乗る車に乗り込んで、百合ヶ原にあるバッティングセンターへ向かった… バッティングセンターに入って行くと、蒼空は130キロのスピードを選んだ。しかしゲージに手をかけた時、広志が呼び止めた。  
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