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しばらく黙々とバッティング練習をしていた蒼空だったが、少し疲れたのでゲージを出てみた。辺りを見回すと歩実が100キロのボールを打っていた。
歩実がボールを打ち終わりゲージを出てみると蒼空が見ていたので驚いた。
「あら、蒼空君いつの間に…」
歩実は照れながらバットを入れ物に戻した。
「なかなかいいバッティングフォームだったよ。野球部のマネージャーにしておくのがもったいないよ」
「蒼空君たら、お世辞が上手いわね」
歩実は照れながら答えた。
「ところでおじさんの姿が見えないんだけど…」
「えっ?本当?」
歩実はちょっと嫌な予感がした。まさかとは思うが…
「あのね、ちょっと気になることがあるから、お父さんに電話してみる」
歩実はバックから携帯電話を取り出して広志に電話してみた…
「おう、歩実か?どうかしたか?」
「どうかしたかって…今、お父さんどこにいるの?」
「どこって家だけど」
「家?うそ~」
歩実の嫌な予感が的中した。歩実は絶句した。まさか家に帰っているとは…
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