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秋山歩実は高校生の女の子。ちょっと変わっているとすれば、野球が好きなことだ。親がファイターズ好きと言うこともあって野球が大好きなのだ。
自分の部屋には日本ハムのダルビーのポスターが貼ってある。ダルビーが今にもボールを投げそうな、そんな躍動感が歩実は好きだった。
北陵高校に進学し入った部活は野球部のマネージャーだった。本当のところは野球をしたい気持ちもあった。小学校の頃にはリトルに入っていたからだ。
最初は互角だった同級生の男の子たちはだんだんボールも速くなり、歩実はついていけなくなってしまった。女の子の限界を感じてしまったのだ。
高校に入って何部に入ろうか迷っていた矢先に、蒼空の名前を聞いたのだった。蒼空の名字は知らなかったが声を聞いた途端直感した。
(あの子だ。あの日、肘を痛め母の勤めていた病院に来た、あの子だわ!)
歩実は何とかして蒼空に近づき教えたいことがあった。
(どうしたらあの子に近づけるのか?同じ学校、同じクラスになったからには早く伝えたい)
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